前回、企業理念についての重要性をお伝えしました。

しかし、企業理念をただ作っただけでは、会社に浸透はしません。


管理者は経営理念を十分理解したうえで
・戦略を立てたり
・組織を運営したり
することが期待されます。

いわば、管理者は思いを翻訳して伝える
「伝道師」
の役目を担うことになります。



管理者が部下を指導するうえでも大切でしょう。

ここで2つの例で比べてみましょう。


経営理念の間違った伝え方の例

まずは、先ほどのパン屋さんニコニコベーカリーを提供する会社の場合。

「笑顔で接客して下さい!
 そうしないと社長に叱られてしまうよ」
こう部下に指導していました。
なるほど4

しかし、これではお客様をニコニコにしましょうという経営理念が
部下に全く伝わら無いのです。

「社長がいつも言っているように、当社は笑顔を提供する会社です。

 皆さんが明るく楽しく接客することで、
 お客様おいしいパンを食べることに加えて幸せな気持ちになります。

 ですから明るく笑顔で接客して下さい」

このような伝え方ならば経営理念が浸透されていない企業は、
従業員がバラバラな方向を向いて働く単なる歯車になることを防げます。

価値観が統一されなければ、
結果的にお客様に対するサービスレベルが下がってしまうことにもなりかねません。


経営理念があることによって、
自社が何のためにあるのか理解しやすくなります。

また自社の思いに共感し心を一つにして働くことができるようになるのです。

あなたの部署では経営理念は浸透しているでしょうか。


経営理念を浸透させる3つの方策

経営理念を浸透させる方策は大きく三通りあります。

・ロゴキャッチコピーなどでデザイン化すること
 名刺やショップカード、パンフレット、ホームページに載せます

・社用車や制服など常に同じデザインを使用して社内外に浸透させる
 ポスターや pop として掲示する常に目にする場所に掲示する

・社是 社訓 行動規範 心得当社のこだわりを文章化
 社員正社員手帳などに記載します。

唱和するのも良いでしょう。


実際に言葉にすることで
自社の価値観を体で覚え、行動につなげることができるようになります。

もちろん管理者であるあなた自身が
経営理念に基づいた行動を率先して行うことも大切です。


理念は経営戦略立案に大きく影響する

企業が経営戦略を立てるステップは次の4段階です。

step 1経営理念将来像、目標を設定する

step 2市場全体の環境分析、さらに自社の経営資源分析を行う

step 3誰に何をどのように提供するのかなど事業領域を設置する

step 4マーケティングミックス戦略を立案する

このようにその企業がどんな事業を展開するかは
経営理念に基づいて考えられているの
です。

あなたは経営理念の重要性をお分かりいただけましたでしょうか。


まとめ

最後にまとめまると・・・

経営理念とは経営者の思いや姿勢、企業の社会的役割社会的責任のことをいい、
全てに影響を与える価値があります。

そしてこの経営理念は全社員が共有することが大切です。

あなたも事業戦略を立てる際、
自社の経営理念に立ち返って考えているでしょうか。

理想を形にするために自分の部署は何をすべきなのか?

再度考えてみてくださいね。